【緊急・夏休み怪談スペシャル!】かけがえのない、ぼく#第一章~ガラス玉を巡る、ちょっぴりホラーな懐かしいお話~

おはなし

突然ですが、ここで『クリビーのぼうけん~外伝~』#読み切り#ショートドラマ#5話くらいで完結 をはさみたいと思います!笑 本編進めてなくて、楽しみにして下さってる方、申し訳ありません!YouTubeの動画の方も編集できてなくてすみません!

打消し線部分はマジどうでもいい独り言なので、無視して下さい!m(_ _)m

7月からコロコロ応募したり3年ぶりに派遣の仕事が始まったり(専業主婦終了)してバタバタしております!動画もやりたいし、本編を進めたいし、キャラクター図鑑とか世界マップも作りたいし!地方自治体の起業センター(?)に持っていく企画書(アンパンマン卒業する4歳の子の1%のグッズ売上のシェアを取って年商15億の経済効果になるまでのロードマップと融資相談。爆笑)も作りたいし、劇場版「クリビーのぼうけん2~ニラッチ博士の逆襲~」から始まるの構想(スターウォーズがEP4から始まるみたいに2から始まる構想)とネームも作りたいし!ブレンダーで立体CGのクリビーを作って躍らせたいし、オジキのところで株式投資を勉強してギャンブルしたいし、大散らかりです!そして、ちいかわの映画も見たいし!(笑)

ふぅ・・・。雑談が止まらない!

このおはなしは最初①小説版で公開しまして、のちに②Youtube動画化、最後は③コミカライズしたいと思っています。\(^o^)/したいと思っている、したいと思っている……だけ。

それでは、どうぞ!

タイトル

かけがえのない、ぼく

このおはなしの紹介文

『ちょっぴりホラー!夏祭りで見かけたもう一人の僕を追う!?』

クリビーを知らない人にもぜひ読んで欲しい、シンプルなおはなしです。

5話くらいの短めなストーリーで終わります。

#ひんやり#涼しげ#懐かしい#ギャグ#ショートドラマ

――――ぼくはこの夏、自分自身を追いかける体験をした・・・。

~あらすじ~

ある夏、クリビーは小学校の道徳の授業で『かけがえのない、あなた』という話を聞く。『この世界に、あなたと同じ人はいません。』先生はそう言う。『本当なのかな?』クリビーには少し疑う気持ちがあった。ところがその夜、夏祭り会場でクリビーは自分と全く同じ姿の男の子を見かけてしまう。

ここからが、本文です。

―――――――――――――――――――――

夏の匂いというものは、不思議だ。

焼きそばのソースが焦げる匂い。

花火の火薬の匂い。

金魚すくいの生水の匂い。

すべてが混ざったら、お祭りの匂い。

これらが鼻をくすぐると、ぼくはいつも、あの日へ帰ってしまう。

『かけがえのない、ぼく』

第一章

ここは『やさい星』。

地球とよく似た、水と緑がゆたかな星。

地球と違うのは、人間がいないこと。

そのかわりに『やさい』たちが住んでいた。

しかし『やさい』たちの世界も、まるで人間のそれだった。

田舎にあるやさいの町。

やさいの小学校。

昼下がり。

窓の外、校庭のセミたちが声を張り上げている。

3ねん1くみの教室。

ぎい、ぎいと、ゆっくり首を振る教室の扇風機。

夏休みまで、あと三日。

みんなの心はもう授業ではなく、お祭りやプールに飛んでいた。

マーメ先生「それでは、今日は、道徳のお話をします。」

先生は黒板に、大きく文字を書いた。

『かけがえのない、あなた』

教室が少し静かになった。

マーメ先生「みなさん。」

先生は教室中を見回した。

マーメ先生「この世界に、自分と同じ人はいると思いますか?」

「いなーい!」

何人かが元気よく答えた。

モモビーは椅子をギシッと鳴らしながら手を挙げた。

モモビー「もしおれっちが二人いたら、夏休みの宿題を片方にやらせる!」

教室中が笑った。

先生も苦笑しながら

マーメ先生「残念だけど、それはできません。」

と言った。

ネギーンは眼鏡を押し上げて言う。

ネギーン「顔が似ている人はいても、記憶や経験は違いますから、同じ人はいませんね。」

マーメ先生「その通り!」

先生はうなずいた。

そして、少しだけ優しい声になった。

マーメ先生「みんなには、それぞれ違う思い出があります。」

マーメ先生「転んで泣いた日。」

マーメ先生「友達と笑った日。」

マーメ先生「初めて勇気を出した日。」

マーメ先生「全部違います。」

マーメ先生「だから、一人ひとりが、かけがえのない存在なんです。」

マーメ先生「ですから…。」

クリビーは窓の外を見た。

真っ白な入道雲。

青い空。

クリビー「(ぼくって、本当に一人しかいないのかな。)」

そんなことを考えた。

授業は終わった。

(かけがえのない、ぼく……。)

その言葉は、ぼくの胸に強く残った。

夜。

町は昼間とは別の顔になっていた。

何百もの提灯がぶら下がり、夜空をぼんやりとオレンジ色に染めていた。

道には屋台がぎっしりと並んでいた。

「いらっしゃい!」

「焼きそばあるよー!」

「金魚すくいどうだい!」

甘い綿あめの香り。

焼きとうもろこしの焦げる匂い。

ラムネの瓶がぶつかる音。

子どもたちの笑い声。

今日は年に一度の夏祭り。

モモビー「クリビー!」

モモビーが走ってきた。

浴衣なのに、もう汗びっしょりだ。

モモビー「おれっち、射的で三等取った!」

クリビー「すごいね!」

モモビー「ジャーン!景品のポケットティッシュ!」

ネギーンも駆け寄ってきて、苦笑いをする。

ネギーン「景品を自慢するには少し弱いですね。」

クリビー「ハズレよりマシだね!」

三人は笑いながら歩き始めた。

ヨーヨー釣り。

お面屋さん。

輪投げ。

かき氷。

どこを見ても楽しそうだった。

遠くでは太鼓が鳴っていた。

ドン。

ドドン。

クリビーは胸がわくわくしていた。

(子どもの頃のお祭りは、どうしてこんなに世界が広く見えるんだろう。)

(一本路地を曲がるだけで冒険になる。)

(知らない屋台を見るだけで宝探しになる。)

モモビー「ラムネ飲もうぜ!」

モモビーが言った。

ネギーン「あ、いいですね!」

ネギーンもうなずく。

三人はラムネ屋さんへ向かった。

そのときだった。

クリビー「……え。」

クリビーは立ち止まった。

ラムネ屋の前に、一人の男の子が立っていた。

黄色い顔。

赤い服。

小さな黄色い胸のマーク。

黒くて丸い目。

笑った口。

クリビー「……ぼく。」

店のおじさんが、その子に瓶を渡した。

その子は瓶の中にガラス玉を押し込む。

ポンッ。

涼しげな音が響いた。

その子は瓶を持ち上げ、一口飲んだ。

その横顔まで、クリビーそのものだった。

クリビー「……。」

時間が止まった。

その子が、ゆっくりこちらを見た。

目が合った。

クリビーは思わず叫んだ。

クリビー「き、きみ!」

しかし。

その子は少しだけ笑うと、人混みの中へ歩いていった。

クリビー「あっ!」

クリビーは追いかけた。

クリビー「待って!」

人をかき分け

提灯の下を抜け

浴衣の人をよけ

ビールを運ぶ台車のおじさんをかわす。

クリビー「すみません!」

その子は振り返らない。

ただ、人混みの奥へと入っていった。

クリビーは必死で追った。

モモビー「おーいっ!クリビー!」

後ろからモモビーたちの声が聞こえた。

でも止まれなかった。

クリビー「(あれは。)」

クリビー「(絶対にぼくだ。)」

クリビー「(そんなはずない。)」

クリビー「(でもぼくだ。)」

屋台の明かりが揺れていた。

人が増える。

やがて太鼓の音が大きくなってゆく。

その子の姿は、少しずつ遠ざかっていった。

クリビー「待ってよ!」

クリビーは叫ぶ、その瞬間。

花火が打ち上がる。

ドォン!!

夜空いっぱいに大輪の花が開いた。

みんなが一斉に空を見上げた。

クリビーもほんの一瞬だけ目を奪われた。

次の瞬間。

その子を見失った。

クリビー「……え?」

右を見る。

左を見る。

屋台の裏。

神社の階段。

どこにもいなかった。

クリビー「そんな……。」

まるで最初からいなかったみたいだ。

クリビーは、息を切らして立ち止まった。

ネギーン「クリビー!」

モモビーたちが追いついてきた。

モモビー「どうしたんだよ?」

クリビー「ぼくを見たんだ。」

モモビー「?」

クリビー「ぼくがいたんだよ。」

モモビーとネギーンは顔を見合わせた。

モモビー「熱中症じゃね?」

ネギーンが額に手を当てた。

ネギーン「熱はなさそうですね。」

クリビー「違う!」

クリビーは首を振った。

クリビー「本当にいたんだ!」

クリビー「ぼくと同じ顔!」

クリビー「同じ服!」

クリビー「ラムネを買ってた!」

モモビーは笑った。

モモビー「鏡でも見たんじゃね?」

クリビー「鏡じゃない!」

ネギーン「クリビーって双子でしたっけ?」

クリビー「ぼく双子じゃないもん!」

ネギーンは心配そうな顔をしていた。

ネギーン「見間違いという可能性はありませんか?」

クリビー「ない。」

クリビーはきっぱりと言った。

クリビー「あれはぼくだった。」

その真剣な顔を見て、二人はそれ以上何も言わなかった。

帰り道。

花火は終わっていた。

風に揺れる提灯。

クリビーは何度も振り返った。

クリビー「(もしかしたら、まだ近くにいるかもしれない…。)」

でも、その子はどこにもいなかった。

クリビー「(どうして、ぼくを見て笑ったんだろう。)」

クリビーは、不思議でたまらなかった。

(第二章へ)つづく