【第42話】クリスマスの大大大事件!#4

おはなし

その後、ナスビー博士の研究所を離れたクリビーたち3人組。

帰る方向の道を歩きながら、話をしていました。

ネギーン「なんだか今日のナスビー博士、おかしかったですね・・・。」

モモビー「いつもおかしいけど、今日はめちゃくちゃおかしかったな!」

クリビー「・・・なんか怪しいね。」

ネギーン「僕もそう思います。」

モモビー「なんでおっさんはあんなにクリスマスを楽しみにしてるんだろうな?」

クリビー「それだ!」

モモビー「え?」

クリビー「それだよ、それ!ナスビー博士がクリスマスを楽しみにしてる理由!」

モモビー「理由?理由は何なんだ?」

クリビー「それを僕らで暴こうじゃないか!」

ネギーン「暴くって・・・?」

クリビー「クリスマスイブとクリスマス当日の2日間、ナスビー博士の行動に密着だ!」

ネギーン「えー!!!そんな楽しみにしてる日に僕たちが付きまとったらナスビー博士嫌がるんじゃ・・・?」

クリビー「そんなの決まってるじゃない、バレないように密着するんだ!」

モモビー「おおお!つまり、3人で本格的な探偵ごっこをやるってことか!スリル満点だな!」

ネギーン「た、楽しそうですぅ!」

こうして、クリビーたち3人の『みんなと違ったクリスマス』の予定が決定しました。よい子のみんなは、こんなこと絶対にマネしちゃダメだよ!

・・・

そんなこんなで、とうとうクリスマスイブの日がやってきました。

まだ空が暗い早朝、クリビーたち3人はナスビー博士の研究所の近くに集合しました。3人とも背の低い木の茂みに身を隠して、ナスビー博士が外出するタイミングを待ちます・・・。

クリビー「博士、いつ出てくるかな~?」

ネギーン「あの後、マルナス助手と偶然会ったとき、探りを入れてみたんですが、今日は間違いなく出かけると言っていたそうなんですよ。でも、行先も、誰と会うかも、マルナス助手には秘密だって言われたらしいんです。」

モモビー「うわあ、秘密って何なんだよ!?そう言われるとめっちゃ気になるな!」

クリビー「フフフ、すごい楽しみだね!」

ネギーン「しっ!!!静かに!!!バレたらそこで終わりですよ!慎重に行きましょう!」

クリビー・モモビー「りょうかいっ!」

3人が茂みの中でコソコソ話していると、ついに、ナスビー博士が玄関から外に出てきました!

クリビー「来た来た来た!!!」

モモビー「ふせろふせろ!」

クリビーたち3人はより頭を低く下げ、ナスビー博士が目の前を通り過ぎるまでじっと待ちました。

ナスビー博士は3人の存在に気づかず通り過ぎていきました。

クリビー「よーし!『これよりターゲットの追跡を開始するっ!』」

ネギーン「町の方へ向かいましたね!」

モモビー「これ最高にオモロい遊びだわ!」

クリビーたち3人は笑い声を抑えながら少し離れたところからナスビー博士を尾行してゆきました。ナスビー博士に見つかるか、見つからないかのところの、ハラハラ、ドキドキを楽しむ3人。

まさか『みんなと違ったクリスマス』がこんなに楽しいなんて・・・!

このときは3人とも、まだそう思っていました・・・。

この後、とんでもないことが起きるなんて・・・おっと!まだそのことは読者のみなさんには言わないでおきましょうっ・・・!

さて、しばらくナスビー博士を追っていくと、やがて、地元の電車の最寄り駅である、ホワイトディッシュ駅に着きました。ナスビー博士はどうやら電車に乗るようです。

クリビー「・・・仕方ない!お小遣いを使うしかないか!」

ナスビー博士が改札口を通過したことを確認し、クリビーたち3人も急いで切符を買います。

モモビー「おっさん、電車に乗るなんて、一体どこまで行くんだ・・・?」

とりあえず、クリビーたち3人はすぐ隣の駅までの、一番安い料金の切符を買いました。その後、ナスビー博士に気づかれないよう、急いで改札口を通過します。

そして駅のホームの端っこの方まで歩いているナスビー博士の後ろ姿を確認し、自動販売機の裏側に隠れながら電車が来るのを待ちました。

ピロリロリ~ン♪

しばらくすると、駅のホームにアナウンスが流れました。

『まもなく、1番線に、各駅停車、オレンジティポット駅行きの、電車が参ります。黄色い線の内側に下がってお待ちください・・・。』

電車が停車すると、ナスビー博士は先頭から数えて2号車目の車両に乗りました。クリビーたちも続いて速やかに、一つ飛ばして4号車目の車両に乗り込みました。

トゥルルルルルル・・・・!

『閉まる扉にご注意ください。』

シーッ・・・プシュー!

モモビー「うひゃ~、電車にまで乗っちまった・・・!うひひひっ!」

クリビー「ワクワクするね!」

ネギーン「ドキドキですぅ!僕たち、こんなことしていいんでしょうか・・・ナスビー博士に見つかったら、めちゃめちゃ怒られそうですね。」

モモビー「そんなこと言っても、こんな楽しいこと、もう後戻りできないぜ!」

クリビー・ネギーン「たしかにっ!」

3人はクスクス笑いながら電車の中で過ごしました。ときどきナスビー博士の様子を気にして・・・。

なんだかクリビーたちが思うに、今日のナスビー博士は1人でいるのにニコニコ?ニヤニヤしていてとても機嫌がよく、気分が浮ついているに見えました。ナスビー博士はこれからのことをよっぽど楽しみにしているのでしょう。そのこともあって、ナスビー博士は周りを気にしている様子はなく、クリビーたちが同じ電車に乗っていることにも全く気づかないのでした。

ガタンゴトン・・・

電車に乗ってからすでに20分が経過しました。もう5駅も移動しています。

モモビー「おっさん、どこまで行くんだよ・・・。」

ネギーン「かなりの遠出になりそうですね・・・。」

ガタンゴトン・・・

クリビーは上着のポケットの中に手を入れ、持ってきた全てのお小遣いを手のひらに広げました。

クリビー「どうしよう、僕もうお小遣いが100ベジカしかないや・・・。」

モモビー「おれっちなんか、10ベジカしかないぜ。」

ネギーン「え!・・・二人とも、それじゃあ、ナスビー博士が電車を降りても、改札を出られないじゃないですか!?」

つまり、3人は一番近い駅までの、一番安い切符を買ったので、それより遠い駅の改札を出るには、駅員さんに言って追加の切符の料金を精算しなければいけないのです。

クリビー「ごめ~ん、ネギーン、いくら持ってる?ちょっと貸してくれないかな?」

モモビー「同じく!」

ネギーン「ええー!?僕、パパとママからお金の貸し借りは絶対にダメだよって言われてるんですけど・・・。」

クリビー「そうだよねぇ・・・。僕もダメって言われてる・・・。」

モモビー「おれっちもダメって言われてる・・・。」

ネギーン「で、ですよね・・・。」

電車のアナウンス『次は~、グリーンサラダ駅、グリーンサラダ駅・・・。』

そんな会話をしていると、電車は出発から6駅目の、グリーンサラダ駅に到着しました。

モモビー「げっ!おっさん降りたぞっ!」

なんと、この駅でナスビー博士は電車を降りたのでした。

クリビー3人も慌てて降車しました。

この駅は特急や快速に乗り換えのできる駅で、降車する乗客が多くいました。よってクリビーたちは人混みにまぎれて、同じホームに降りたナスビー博士に気づかれずに済みました。

クリビー「お小遣いの問題は後回し!とりあえず、ナスビー博士を追おう!」

ネギーン「りょうかいです!」

モモビー「うわ~、人が多いなあ!見失わないようにしないとっ!」

ナスビー博士はこの駅の改札の方には向かわず、快速列車に乗り換えるための階段を下っていきました。

ネギーン「どうやら博士は快速に乗り換えるみたいです!更に遠くまで行くってことですね・・・そうなってくると、僕のお小遣い、1000ベジカでも足りなくなりそうですぅ・・・。」

モモビー「まじかあ・・・。」

クリビー「仕方ないかぁ・・・でも、ここまで来たんだから、最終的にどこの駅まで行ったのかだけ突き止めようよ!」

ネギーン「賛成です!」

モモビー「だなっ!」

3人はそう会話し、引き続きナスビー博士を追いました。

ナスビー博士は乗り換えの快速が停車する地下の3番線のホームに来ました。立ち止まり、キョロキョロと周りを見渡しています。そうです、ナスミさん(?)からの手紙には、グリーンサラダ駅のホームで待ち合わせしましょうと書いてあったからです。

この3番線のホームには、スキースキー山のあるスキースキー駅が終点の快速列車がやってきます。

ナスビー博士「(おかしいなあ・・・もう待ち合わせ時間になるが、ナスミさんがいない・・・。)」

ナスビー博士が不安に思っていると、地下鉄ゆえ少し薄暗いホームのどこからか、1羽のコウモリが飛んできました!

ナスビー「ワッ!コ、コウモリ!?」

つづく