クリビー「マルナス助手、待ってーーーっ!!!」
1人、煙突の中に飛び込んでいってしまったマルナス助手。
ところが、クリビー、モモビー、ネギーンの3人も、とっさに、マルナス助手に続いて煙突の中に飛び込んでしまったのです!
クリビー「僕も行くーっ!!!」
モモビー「おれっちもーっ!!!」
ネギーン「僕も行きますーっ!!!」
バターナッツ警部「あああああ!!!君たち何ということだーッ!!!」
ピューン!ドスンッ!
煙突に飛び込んだ4人は、熱くない暖炉に落ちました。こうして4人はロッジへの侵入に成功しました。
マルナス「ふぅ・・・き、君たち、ついて来ちゃダメデース!!!」
モモビー「もう戻れないぜ!!!」
ネギーン「さあ、急ぎましょう!確か、この床板の下にです!」
ネギーンは先程ニラッチ博士がやったのと同じように、床板を足で叩き、地下に移動するためのカラクリ仕掛けのスイッチを登場させ、ググッと踏みました。
『うぃーうーうぃーうー!下に参ります♪』
ガガガガガガガガッ!!!!!!
マルナス「うわあああっ!!!」
先程ニラッチ博士とナスビー博士が地下に消えていったのと同様、4人の立っている部分の床が地下に移動してゆきました。
・・・
地下室の方では・・・
古代文字の翻訳は、もうあと少しで終わるところまで来ていました。
ナスビー「・・・そもそも3本の首を持つ白い竜は神の使いと言われていた。竜は我らの言葉を理解し、我々を慕っていた。しかし、我らが竜を騙し、生け捕りにしたことにより、竜はもう我らの言葉を信じなくなった。したがって、次の作戦では3匹に分裂して散った竜をおびき出す方法として、唯一竜が信頼している『アレ』を用いることが有効だと考える。『アレ』とは・・・。」
ニラッチ「そこだっ・・・!そこが重要な部分だっ!」
ナスビー「(『アレ』ってもしかして・・・。)」
ニラッチ「竜をおびき出す『アレ』とは何だ・・・?」
ガガガガガガガガッ!!!!!!
ニラッチ「なにごとだ!?」
ナスビー「!?」
なんと、マルナス助手とクリビー、モモビー、ネギーンを乗せた床が降りてくるではありませんか!
マルナス「ナスビー博士!!!助けに来マシタヨ~!!!」
ナスビー「マ、マルナス!?それに、また君たちかーッ!?」
ニラッチ「な、なぜこの場所が・・・!?」
クリビーたちに追跡されていたことに全く気づいていなかったナスビー博士とニラッチ博士はとても驚いていました。
一方、マルナス助手は、囚われているナスミさんの姿にもすぐに気が付きました。
マルナス「まさか、ナスミさんまでここに一緒にいたなんて・・・。」
そして、マルナスにとって、かつて尊敬していた先輩であるニラッチ博士との再会は複雑な気持ちでした。
マルナス「ニラッチさん、久しぶりデス・・・。これは一体どういうことなんデスカ??」
ニラッチ「久しぶりだな、ぐるぐる丸眼鏡くん。」
ナスビー「おいっ!マルナスのをバカにするなっ!マルナスはこう見えても優秀なんだぞ!?」
マルナス「こう見えてもは余計デショ!!!」
ニラッチ「ハハハッ!確かに。子守りとしては優秀なんだろうな!」
ナスビー「子守りをバカにするな!こいつらの面倒見るのめっちゃ大変なんだぞ!」
マルナス「・・・ナスビーハカセ、ニラッチさん、アナタたち2人が共謀してナスミさんを連れ去ったというのは本当デスカ?」
ナスビー「ち、違うわーッ!すべてはこいつ、ニラッチの仕業だ!こいつがナスミさんを連れ去り、私もここに閉じ込められようとしていたんだ!!!そうだろ!?」
ニラッチ「ああ、その通りだよ。」
マルナス「あらま!!!なんと、そうでしたカ!!!・・・ニラッチさん、あなたが何を企んでいたか、ワタシにはよくわかりませんが、既にこの場所は警察と住民に包囲されていマース!まもなく警察の応援がやって来るデショウ。ですから無駄な抵抗はやめて、ナスミさんを解放してクダサイ!」
ニラッチ「あはは、残念だなあ。もう少しで全部解読できたのに・・・。」
そう言いながら、ニラッチ博士は壁面に古代文字を映すプロジェクターの電源をブチンと切りました。そして、プロジェクターに接続していた古代文字のデータが記録されたチップを引き抜き、パリンッと片手で粉砕してしまいました。
ナスビー「・・・ニラッチ、あきらめろ!今ならまだ、罪も軽くて済むかも!?」
ニラッチ「チッ・・・。」
ニラッチ博士はイラ立って舌打ちすると、素早くショーケースからナスミさんを引っ張り出しました。箱の外に連れ出されたナスミさんの声がようやく聞こえます。
ナスミ「ナスビー博士、マルナスさん!・・・これは一体どういうことなんですか!?」
マルナス「ナスミさん!!!」
ナスビー「やめろっ、ニラッチ!ナスミさんに何をするつもりだっ!」
ニラッチ博士は片腕でナスミさんの体を引き寄せて人質に取りました。
ニラッチ「ククク、私を追うな!この女はいただいていくぞ!」
ナスビー「わー!!!出たっ、ありがちな展開!!!」
ナスミさんを人質に取ったニラッチ博士は部屋のもっと奥の方に後ずさりしてゆきました。
そして、天井から垂れていたロープのようなものを引っ張りました。
すると、ニラッチ博士とナスミさんがいた床の一面のみ、シューっと地上に向かってエレベーターのように昇っていってしまいました!
クリビー「逃げたっ!!!」
ナスビー「くそっ!逃げ道まで用意していたのか!」
マルナス「早く!追わないと!!!」
ナスビー博士、マルナス助手、クリビー、モモビー、ネギーンの5人はカラクリの床を再び動かし、急いで地上に戻りました。
地上に残されたバターナッツ警部たちがロッジを囲う中、ロッジの後方の地面の雪の中から、黒くて大きな物体がエンジン音と共に飛び出してきました。
なんと、その黒い物体の正体は、ナスミさんを人質として縛り付けた、ニラッチ博士の乗るスノーモービルでした。
マルナス「めちゃカッコよ・・・。」
一瞬、マルナス助手はニラッチ博士の乗るスノーモービルのメカのカッコよさに見とれました。
シロナス「ナスミさん!!!僕が助けますっ!!!」
シロナス先生は、先程自分たちを運んできたトナカイロボに飛び乗りました。
シロナス「マルナスさん!!!これ、お借りします!!!」
マルナス「ああっ!シロナス先生っ!!!」
ニラッチ博士はスノーモービルで雪の中を逃走してしまいました。続いてシロナス先生はトナカイロボに乗り、ニラッチ博士を追いかけます。
バターナッツ警部「クソぉ!応援を急げーッ!!!」
バターナッツ警部は無線機のようなものに怒鳴っていました。
シロナス先生の乗るトナカイロボは最大の速度で走っていますが、ニラッチ博士のスノーモービルの方がはるかに性能が上のようです。遠くから見て、徐々に、引き離されていくのがわかりました。
ナスビー「くそお!このままでは、ナスミさんが・・・ニラッチに連れ去られてしまうっ!!!どうしたらいいんだ!!!???」
気がつくともう、夕方になっていました。空はだんだん暗くなり、天候は荒れ始め、雪が降ってきました。
ナスビー「くそぉ!この前、あいつを見つけた時も、追いつけず、逃がしてしまった。あのときはサンダルがちぎれてしまって、今日は靴を履いてきたの・・・あ!」
マルナス「そうですよ!ハカセッ!その靴!」
ナスビー「そうだった!この靴は!!!」
そうです、今日ナスビー博士が履いてきた靴は、マルナス助手が発明したばかりの『めっちゃ速く走れる靴』だったのです!
ナスビー博士は、両足の靴についている加速のスイッチを入れました。
そして、もの凄いスピードで、シロナス先生のトナカイロボに続き、ニラッチ博士のスノーモービルを追い、走り出しました。
ナスビー「うおおおおおおおお!!!!!!こりゃすごいスピードが出るぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
こうしてナスビー博士は、すでに見失う遠さの限界まで進んでいたシロナス先生のトナカイロボを、あっという間に追い抜きました。
そしてニラッチ博士がもう目の前にいるくらいまで追いついてきたのです。
ニラッチ「ありえない!!!ありえない!!!私のメカが、おまえらの作ったメカに負けるなんて・・・っ!!!」
チラッと後ろを確認したニラッチ博士はだいぶ追い込まれていました。
ニラッチ「あ!わかった!この女が重いのかっ!!!」
ナスミ「なんですって!!!なんて失礼な人なの!?」
ニラッチ「女は嫌いだが、重い女はもっと嫌いだ!!!」
ナスミ「もうっ!!!最低~っ!!!」
無駄話をしている間もなく、ナスビー博士がもの凄い勢いで迫ってきます!!!
ナスビー「ニラッチーッ!!!ナスミさーんっ!!!止まれないんだ~!!!助けて~!!!」
ニラッチ「な、なんだってーっ!?このマヌケ野郎ーっ!!!うわああああ!!!」
ナスミ「キャーーーー!!!」
ドーンッ!!!
ナスビー博士はニラッチ博士のスノーモービルにもの凄い勢いで衝突しました。
衝撃で、ナスミさんも、ニラッチ博士も、ピューンと宙に飛ばされました。
シロナス「ナスミさん!!!」
ちょうど追いついてきたシロナス先生が、タイミングよく飛ばされたナスミさんをキャッチしました。
一方の、ナスビー博士は、衝撃で靴が脱げ、その場に止まり、雪の上に倒れてしまいました。
シロナス「ナスミさん、大丈夫!?」
ナスミ「ええ、大丈夫です・・・。シロナス先生、ありがとうございます・・・。」
シロナス「無事でよかった・・・。ナスビー博士、大丈夫ですか!?」
ナスミさんの無事を確認したシロナス先生は倒れているナスビー博士に声をかけました。
シロナス先生の声に気がついたナスビー博士は、ハッと顔を上げ、すぐに立ち上がりました。
ナスビー「ニラッチ・・・ニラッチは・・・!?」
ナスビー博士は真っ先に飛ばされたニラッチ博士のことを心配しました。彼の姿を探そうと、必死になって周囲を見回します・・・。
つづく


