その後、ナスビー博士の研究所を離れたクリビーたち3人組。
帰る方向の道を歩きながら、話をしていました。
ネギーン「なんだか今日のナスビー博士、おかしかったですね・・・。」
モモビー「いつもおかしいけど、今日はめちゃくちゃおかしかったな!」
クリビー「・・・なんか怪しいね。」
ネギーン「僕もそう思います。」
モモビー「なんでおっさんはあんなにクリスマスを楽しみにしてるんだろうな?」
クリビー「それだ!」
モモビー「え?」
クリビー「それだよ、それ!ナスビー博士がクリスマスを楽しみにしてる理由!」
モモビー「理由?理由は何なんだ?」
クリビー「それを僕らで暴こうじゃないか!」
ネギーン「暴くって・・・?」
クリビー「クリスマスイブとクリスマス当日の2日間、ナスビー博士の行動に密着だ!」
ネギーン「えー!!!そんな楽しみにしてる日に僕たちが付きまとったらナスビー博士嫌がるんじゃ・・・?」
クリビー「そんなの決まってるじゃない、バレないように密着するんだ!」
モモビー「おおお!つまり、3人で本格的な探偵ごっこをやるってことか!スリル満点だな!」
ネギーン「た、楽しそうですぅ!」
こうして、クリビーたち3人の『みんなと違ったクリスマス』の予定が決定しました。よい子のみんなは、こんなこと絶対にマネしちゃダメだよ!
・・・
そんなこんなで、とうとうクリスマスイブの日がやってきました。
早朝、クリビーたち3人はナスビー博士の研究所の近くに集合しました。3人とも背の低い木の茂みに身を隠して、ナスビー博士が外出するタイミングを待ちます・・・。
クリビー「博士、いつ出てくるかな~?」
ネギーン「あの後、マルナス助手と偶然会ったとき、探りを入れてみたんですが、今日は間違いなく出かけると言っていたそうなんですよ。でも、行先も、誰と会うかも、マルナス助手には秘密だって言われたらしいんです。」
モモビー「うわあ、秘密って何なんだよ!?そう言われるとめっちゃ気になるな!」
クリビー「フフフ、すごい楽しみだね!」
ネギーン「しっ!!!静かに!!!バレたらそこで終わりですよ!慎重に行きましょう!」
クリビー・モモビー「りょうかいっ!」
3人が茂みの中でコソコソ話していると、ついに、ナスビー博士が玄関から外に出てきました!
クリビー「来た来た来た!!!」
モモビー「ふせろふせろ!」
クリビーたち3人はより頭を低く下げ、ナスビー博士が目の前を通り過ぎるまでじっと待ちました。
ナスビー博士は3人の存在に気づかず通り過ぎていきました。
クリビー「よーし!『これよりターゲットの追跡を開始するっ!』」
ネギーン「町の方へ向かいましたね!」
モモビー「これ最高にオモロい遊びだわ!」
クリビーたち3人は笑い声を抑えながら少し離れたところからナスビー博士を尾行してゆきました。ナスビー博士に見つかるか、見つからないかのところの、ハラハラ、ドキドキを楽しむ3人。
まさか『みんなと違ったクリスマス』がこんなに楽しいなんて・・・!
このときは3人とも、まだそう思っていました・・・。
しばらくナスビー博士を追っていくと、やがて、地元の最寄り駅である、ブルー鉄道のホワイトディッシュ駅に着きました。ナスビー博士はどうやら電車に乗るようです。
クリビー「・・・仕方ない!お小遣いを使うしかないか!」
ナスビー博士が改札口を通過したことを確認し、クリビーたち3人も急いで切符を買います。
モモビー「おっさん、電車に乗るなんて、一体どこまで行くんだ・・・?」
とりあえず、すぐ隣の駅までの一番安い料金の切符を買い終えた3人は急いで改札口を通過しました。
そして駅のホームの端っこの方まで進んでいるナスビー博士の姿を確認し、自動販売機の裏側に隠れながら電車が来るのを待ちました。
つづく

